ダッチマジョリカ石榴文陶片
20cm 幅
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ダッチマジョリカ石榴文陶片
オランダ
1600〜1640年頃
20cm 最大幅
五点目はダッチ・マジョリカの陶片です。
コチラ味覚そのもの、石榴と葡萄を明るく賑やかに描いています。
1600年代前半に都市ハーレム他で焼かれ、珍しい果物として楽しまれたと言われる石榴を配し、
当時の贅沢な食習慣とイタリアからの輸入状況がうかがえます。
こうした石榴装飾の欠けのない完品は、オランダのマジョリカ陶器では最高峰と言われる作品です。
本品はかけらながらも大ぶりで、中心部の絵と釉艶を残し菓子皿ほどには使えそうです。
が、一枚の絵としてオランダ絵画の静物画のように、一七世紀の味覚たるものを鑑賞してみるのも芸術(食欲?)の秋らしいでしょうか。
・状態
表面の釉薬に艶は出ており、裏側の鉛釉もほぼ全体に掛かっています。
高台は半分程で安定感には欠けますが、皿としても使用可能な範囲と思います。