パナリ焼壺
24.5cm 高
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パナリ焼壺
17世紀〜19世紀
寸法|24.5cm高 17cm口径 28cm幅
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二日目(12/27)からの出展品
この度は「風土と工芸」という題で古物を集めてきました。
それはコロナ禍の前から決めていましたが、
皮肉にも風土へ立ち還ることを現在は否応なしに考えさせられています。
新城島の気候風土が生みだした、島そのものの土器パナリ焼。
酸化焼成の赤い肌が特徴のパナリですが、こちらは白い静かな肌あい。
snsの投稿で、今の新城島をみたら海岸にプラスチックが流れ着いていた。
かつて骨を抱いて眠った壺は、人が土に還らない環境を哀れみ嘆くでしょうか。
琉球国の離島では太古や中世のような生き方や営みが、
近世まで在ったのだろうかと、この壺に触れると微かに夢想されるほど、
心を揺り動かす原初の人間らしさや風土を、
今こそ明示されている気がします。
・状態
口縁から首にかけてニュウが2本程度確認でき、
同縁部に細かく欠損がありますが、
古い瑕で馴染んでいるよう見受けられます。
底部には穴を塞いだ痕跡があり、かつて蔵骨器として用いられた
パナリ壺だったようです。
他に修繕やヒビなどは無く、パナリ焼壺としては非常に良好な
コンディションと捉えています。
2つの丸の窯印があります。