26.5cm径

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スパニッシュマジョリカ深鉢

スペイン

18世紀

26.5cm径　9cm高

売約済

高麗や朝鮮の鉢のような器形をしたのはスパニッシュマジョリカ陶の白地錫釉鉢。

縁にかすかに掛かる淡緑の鉛釉は、タラベラ調の色彩を示しています。

このような古い大降りのマジョリカ陶はカラフルに神話や動物文を描いたものが多く、

本品のような白い無地は鑑賞目的ではなく日用陶器だったのか、

酷使の果てには現存しづらく見る機会も少ないように思います。

ヒビ割れは昔の鎹繕い職人により直された跡があり現在も鎹がガッチリと効き、

世紀を経て水を張って一滴も漏れない仕事には感嘆させられました。

白デルフトの肌は錫釉に更に透明釉を上掛けされた光沢を持つ美しさもありますが、

マジョリカ陶は赤い胎土に起因する白の濁りも味わいに。

どちらも好いですが白肌のスレや渋さが出やすいのはマジョリカでしょうか。

深めの鉢ながら食卓に使いたいサイズ感。縁は緑ですし、

クリスマスから正月料理まで気分も合いそうです。

状態

鎹直しあり。小一時間水を張った状態では、水漏れは確認されませんでした。

縁に釉抜けがありますが、釉削げや欠損はありません。