長椅子
スペイン
199cm 幅
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長椅子
スペイン (カタルーニャ地方)
18世紀
W199cm D51cm H91.5cm高 SH46.5cm (座面厚4cm 背板厚1.8cm)
スペイン北部の伝統的な長椅子の造りであり、
暖炉の傍の談話室で、家族みんなが集って腰掛掛けてきた田舎の大らかな逞しい椅子です。
このタイプの長椅子は彫り込みで模様を入れて鉄鋲を打ったり、背板をカット装飾したものが多く、
脚部にもストレッチャー(鉄の支え)を仕込んでいることがありますが、これは珍しく極めてシンプル。
背板と座面ともにすっきりとした一枚の厚い板で、座面のあつさに至っては4センチ超。
200年以上経つ古さ故に、座り心地も気になりますが、これが案外、落ち着いて長時間座っていられる心地のよさ。
背板のひろさや絶妙な角度、奥行きと厚みある座面のおかげなのでしょう。
椅子の材質はおそらく胡桃(ウォールナット)。
背の支えとなる脚部に割れがあったので、木工家の森田孝久さんに修繕依頼をすると、
同じく胡桃材を用いて“ちぎり”を入れてくださり、
ぴったりと昔からあるように納まった自然なかたちの繕いを施してくれました。
これまで見てきた椅子の中でも、特別に美しい椅子です。