
銅製経筒と土製経筒外容器
銅製経筒
総高23.5 口径8.5 (cm)
土製経筒外容器
総高30 口径17.5 (cm)
平安時代後期 (12世紀)
中丹地方
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この経筒と外容器は、丹後地方南部である中丹地方の経塚より出土した遺物と伝えられます。
経筒に写経した経典を納め、さらにそれを保護するひとまわり大きな外筒に納入し、霊地に築かれた経塚に埋納されました。そうした経塚造営の背景には、平安時代後期に仏教が衰退して末法の世に入るとされたため。弥勒菩薩が如来となって出現し、人々が救済されるその遥かな遠い未来まで、仏の祈りを伝え護ろうとして、経典を納めた経筒を願いを込めて地中に埋めました。
本作の銅製経筒は、円筒形に宝珠鈕の被蓋を伴います。底部は欠失しており、亀裂や小さな穴はみられますが、往時の姿を保つ良好な状態です。全面に明るく渋い緑青錆に覆われ、ほんのかすかな鍍金銀がのぞいています。
土製の外容器は、素焼ながらも硬質に焼き締められています。表面全体に白色顔料が塗られており、その上から墨か彩色で何らかを描かれたような跡が残りますが、正確には判りません。おおらかな姿の円筒には、削りの痕跡がみられ、白色と土肌の淡い色が抽象的で豊かな景色を生み出しています。
これら経筒と外容器は同時出土とされ、これまで離れることなく、ともに備わった貴重な経塚遺物です。永い歳月を超えて、かたらうものたちをぜひご覧いただきたく思います。
銅製経筒
総高23.5 口径8.5 (cm)
土製経筒外容器
総高30 口径17.5 (cm)
平安時代後期 (12世紀)
中丹地方
