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フランスの木船

 

木造船模型

フランス1900年代初頭頃
w56cm h28cm d9cm

 

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ルイジ・ギッリ《バスティア、1976》 〈コダクロームより〉※東京都写真美術館にて

 

「ARC-EN-CIEL」と刻まれたフランスの木造船。
かつて英国やヨーロッパでは、「pond yacht」と呼ばれる模型の木船を使った遊びが流行したようで、その類いの船ではないかと思います。優れた出来栄えのpond yachtはフォークアートの分野で評価されるようですが、この船はあまり立派とは言えない素朴な造形。

ただ、そんな古びた手作りの船ですが、船体の構造を空洞にし、船の骨格とも言われるキール(竜骨)をブリキで作っていたりなかなか本格的。マストを張って、実際に湖畔の水辺を帆走させていた風景を思い浮かべると、なんとも穏やかな時間が流れていたようで心が和みます。

この木船を厚塗りしている白ペンキの燻みや剥落は古い漆喰壁を見るように味わい深く、また、草臥れたブリキの灰色やまだら模様も静かで好ましいもの。歳月を経て、全体で一つとなった色の調和は、古い建築に惹かれる感覚と少し似ています。

でも、なにより「虹」と彫った悠々とした潔い筆致が、この船を唯一の作品としたように思う。この小船に想いを託して水辺に浮かべて、架け橋となるように願ったはず。
夏休み中は店舗の壁に吊り下げて、訪れてくれる人たちとの架け橋となってくれるなら嬉しいこと。
刻まれた強く明るい文字は、こちらを前向きな気持ちにさせてくれます。ささやかな夢と希望を乗せて、小さな舟でゆく。

 

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