
スペインの戸棚
スペイン
17世紀
sold




スペインの木製戸棚。今回の欧州買付で一番重量があり苦労しましたが、見つけられてとても嬉しかったものでした。
食料や食器、身近な道具などを収納したといわれる箱型の家具です。この種類の戸棚はピレネー地域圏で作られたといわれ、脚部の付け方や金具と釘の意匠などに特徴があり、地域特有の風土を感じられる造形です。
扉は分厚く、鉄の金具は黒々として武骨で堅牢。英国や他の欧州古家具とはすこし異なる、重厚で渋い、それでいて粗朴なスペインの家具ならではの魅力がある気がします。
『欧州の家具と古民具』に所載のさまざまなスペインの戸棚や、静岡市の芹沢銈介美術館に収蔵されている同地の戸棚の存在を知ったとき、どこか他国の家具には見慣れない力強い佇まいに漠然と惹かれたのでした。
今回見つけた戸棚は比較的に小ぶりで、日本のマンションや和室にも取り入れ易いもの。シンプルな造形ですが、ごつごつした裏の手斧跡や彫り模様など、隠れたところにも味わい深い手仕事の魅力がありました。縁があるなら今後も積極的に取り組んでみたい欧州の古家具です。
