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ブロンズ製スプーン

13.8cm

 

sold

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブロンズ製スプーン

英国

1600年代前半

13.8cm

売約済

 

 

イギリスで1600年代前半に作られたとされる、
特徴的な真っ直ぐで平たい柄と、柄尻の装飾にラットテイル(ネズミの尾の意)
と呼ばれる短い線刻のあるスプーンです。
それまでの多くのスプーンは六角形の柄とイチジク形をしたボウルのスプーン
でしたが、ピューリタンスプーンは全く異なる簡潔な造形をしています。
正式なピューリタンスプーンは“銀製”であり、
それは戦争の影響で資金調達のため溶解されたようで、
現代にも残っている作品は大変希少です。
昨年の青花の骨董祭へ出品した銀製ナイフ&フォークの際に書きましたが、
当時は衛生面の改善で徐々に手食文化からカトラリーが拡がる頃。
とりわけ“銀製”のそれらは、一本は欲しい…と誰もが切望したそうです。
 本品のようにブロンズ製や、他にもピューターや真鍮でも似たような形があり、
銀と比べれば上記の理由から、残りやすかったとも考えられます。
銀の煌びやかさはありませんが、ブロンズに現れた緑青の深い味わい。
清教徒の名を冠したスプーンの潔いかたちは、静かな心持ちとさせてくれます。