山本美文展2020

山本美文展

2020年 6月27日 (土) 〜   7月12日(日)

 

時間 |12時 〜 18時

作家在廊日 | 7月4日(土)

会期中休業日|7月2日(木)、3日(金)、9日(木)、10(金)

 

▶︎ 詳細

 

 

今展では『盆と敷膳』をテーマに、骨董の器物や道具とも取り合わせの好いような、

盆を中心にお願いいたしました。

ここに映る漆器や木地盆は、もちろんすべて山本さんの手仕事によるのですが、

実は、3つのタイプの『盆と敷膳』があります。

 

まず、古い朱塗の脚付膳を、氏が塗り直した「修繕」による盆。

良い根来の味や艶にも負けず劣らない丹念な再生の仕事で、

これは山本さんの職人的な部分がよく出ていると思います。 

 

白漆膳や栗材のコンポティエ、栃の酒膳は「新作」の盆。

こちらは木地から制作され、漆塗りの仕上げまで全て行われています。

鑿跡には否応なしに自我の宿るもの。

それを見ていると、山本さんの詩(ことば)と音楽に触れられる気がします。

 

最後に真っ黒の台皿は、漆の練り台として昔作られたそうで、

工房で25年も作家と一緒に働いてきた謂わば自然に「古いもの」へと育ってきたもの。

「お盆になりそう?」と今展に出品してくださり仰天しましたが、

そのユーモアと柔らかさに感服いたしました。

骨董市で見つければ、江戸はあるだろう?と勝手に思い込むような練り台です。

 

そんな新旧の交じり合う作品の中に、

皆さんお気に入りの酒器や茶器、花入や道具置きでも、

舞台として相応しいようなお盆との出会いがあれば幸いです。

 

 

山本さんの遊び心アリな盆と、伝統的な造りの盆との取り合わせを見て、

僕は普段、古いものを扱う立場ですが、あらためて自分の感性も問い直す次第です。

今展のお盆と取り合わせた古物も僅かですが、併せて紹介していきます。

 

 

 

漆練り台 / 白デルフト小壺

 

 

白漆角膳 / 平佐焼白磁急須、阿蘭陀煎茶杯

 

 

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